アッシュ・ペー・フランスの現在と倒産の真相|再編の全貌と最新状況

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アッシュ・ペー・フランスが経営危機に直面し、法的手続きに至るまでの道のりは、アパレル・セレクトショップ業界が直面した構造変化の歴史そのものでした。1985年の創業以来、同社は原宿の小さなブティックからスタートし、パリやロンドン、ニューヨークの無名クリエイターを次々と日本へ紹介。「単なる服の販売ではなく、生活文化やアートの提案」を掲げ、クリエイティブ業界で唯一無二の地位を確立しました。

しかし、経営の内情は2010年代半ばから急速に悪化していました。同社が公表した沿革や調査会社の報告によると、最初の重大な転機は2017年の事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)の申請でした。急激な店舗網拡大に伴う借入金の増大と、百貨店の顧客離れが重なり、金融機関に対して債権放棄を要請せざるを得ない事態へと追い込まれたのです。その後、2018年には投資ファンド「ブレイン・アンド・キャピタル・インベストメント」傘下の投資組合をスポンサーに迎え、新体制での再建を図りました。

この第1次再生局面を乗り切ろうとしていた矢先に直撃したのが、2020年春からの新型コロナウイルス感染拡大でした。インバウンド需要の消失、全国の百貨店や商業施設の長期休業、外出自粛によるオケージョン需要の激減は、実店舗体験と対面接客を最大の強みとしていた同社の財務基盤に決定的な打撃を与えました。

そして2023年2月21日、東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請。帝国データバンクの発表によると、負債総額は関係会社を含めて約46億円に達していました。華やかなクリエイションの裏側で、長年にわたる過剰出店と固定費負担、急激な消費行動のデジタルシフトへの遅れが重なり、自力再建を断念せざるを得なかったことが倒産の直接的な理由です。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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