口内の硬いコブは骨隆起?ストレスと無意識の食いしばりが招く真相
口内の硬いコブは骨隆起?ストレスと無意識の食いしばりが招く真相とはどのようなものなのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。
良性腫瘍ですらない正常な骨の過形成とはいえ、当事者にとっては決して「気にしなくていい軽微な話」では片付けられません。ネットの相談窓口や臨床現場には、日常生活での深刻な苦悩が数多く寄せられています。
都内のIT企業に勤務する30代男性は、過酷なプロジェクトが続いた時期に下顎の内側に左右対称の隆起が出現したと明かします。
「最初は舌の下に小石が挟まったような異物感でした。そのうち滑舌が著しく悪くなり、会議のプレゼンでサ行やタ行の発音が舌足らずになって同僚から指摘されたのです。骨が盛り上がったことで、口の中で舌が休まる本来の定位置が奪われてしまったようでした」
さらに多くの患者を苦しめるのが「骨隆起の痛みの理由」です。骨隆起そのものには神経痛のような内発的疼痛はありません。しかし、骨隆起の頂点を覆う歯肉粘膜は、引き延ばされて紙のように極めて薄くなっています。そのため、硬いフランスパンや揚げ物、煎餅などを口に入れた際、薄い粘膜が硬い骨と硬い食品に挟まれる格好となり、容易に擦過傷や口内炎を引き起こすのです。
一度傷がつくと、薄い粘膜組織は血流も乏しいため治癒が遅れ、食事や会話のたびに電撃のような激痛に苛まれる悪循環に陥ります。また、将来的に部分入れ歯や総入れ歯が必要になった際、歯槽骨隆起の放置リスクとして「義歯の土台(床)がコブに当たって激痛で装着できない」「義歯を支える骨の安定が得られない」といった補綴上の重大な障壁となって立ちはだかります。