自販機に置かれた猛毒…パラコート毒殺事件の全真相と未解決の謎
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事件が表面化したのは1985年4月30日、広島県福山市でのことでした。トラック運転手の男性が自動販売機の上に置かれていた栄養ドリンクを口にしたところ、数日後に容態が急変して死亡。体内からは農業用除草剤として広く流通していた「パラコート」が検出されました。
これを皮切りに、同様の手口による毒殺事件が大阪、東京、三重、埼玉など全国各地で相次いで発生します。犯人の手口は極めて狡猾でした。自販機の商品取り出し口や商品サンプルの上、あるいは自販機の上部に、未開封に見せかけた毒入り飲料を「取り忘れ」のように偽装して放置するというものです。
当時、自販機で「もう1本無料」となる当たり付き機能やキャンペーンが普及し始めていたこともあり、偶然見つけた飲料を「前の客が取り忘れたもの」と思い込んで飲用してしまう被害者が続出しました。日常の隙を突いた無差別な犯行は、日本中を外出先での飲食に対する疑心暗鬼に陥れました。