川島なお美と渡辺淳一の真実|『失楽園』抜擢の裏と熱愛の真相
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1979年に芸能界デビューを果たした川島なお美さんは、青山学院大学在学中に『お笑いマンガ道場』のレギュラーや文化放送の深夜ラジオ番組で人気を博し、いわゆる「女子大生タレントブーム」の象徴として世に出ました。しかし、30代を迎えた彼女の前に立ちはだかったのは、固定化された「お嬢様タレント」「バラエティの賑やかし」というパブリックイメージの壁でした。本格派の女優へと脱皮を図りたいと渇望していた彼女が運命的に出会ったのが、日本経済新聞で連載されていた渡辺淳一の小説『失楽園』です。
連載を貪るように読んだ川島さんは、主人公の久木と破滅的な道行を選ぶヒロイン・松原凛子に強い共鳴を覚えました。当時の制作関係者の証言や本人の回想によると、彼女はキャスティング会議を待つのではなく、自ら渡辺淳一氏のもとへ足を運び、「凛子は私です。私が演じなければ誰が演じるのですか」という趣旨の熱烈な直訴状とアプローチを敢行したと伝えられています。
当時、すでに映画版の制作が先行し、ヒロインには黒木瞳さんが内定していました。テレビドラマ版の企画が立ち上がった際、原作者である渡辺淳一氏は、川島さんが見せた知性と激しいプロフェッショナリズム、そして何よりも「女としての覚悟」に強く心を動かされました。作家自身の強力な後押しにより、読売テレビ・日本テレビ系列の月曜夜10時枠という看板ドラマの主演の座を勝ち取ることとなったのです。