なぜ鳩は平和の象徴なのか?オリーブの真相と無料イラスト完全活用術

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日本国内における鳩のイメージ変遷には、文化記号論の観点からも極めて刺激的な「逆転劇」が存在します。実は、日本古来の信仰において鳩は平和どころか、「軍神・武勇の象徴」でした。

源氏をはじめとする武家から崇敬を集めた「八幡神(弓矢八幡)」において、鳩は神の使い(眷属)とされてきました。鎌倉の鶴岡八幡宮や京都の石清水八幡宮の本殿に掲げられた扁額(へんがく)を見ると、「八」の字が向かい合う2羽の鳩のシルエットで描かれているのは有名な事実です。戦国武将たちは戦勝祈願として鳩の絵馬を奉納し、旗印に鳩の文様を取り入れることさえありました。

武神の使いであった鳩が、日本人の集団的無意識の中で「平和の象徴」へと180度舵を切ったのは、第二次世界大戦の敗戦以降です。1947年に始まった広島平和記念式典(平和祭)での鳩の放鳥や、1964年東京オリンピック開会式で国立競技場の秋空へ放たれた約8,000羽の鳩の群れが、全国へ生中継されたことが決定打となりました。国連本部が掲げる国連平和のシンボルマーク(オリーブの小枝に囲まれた世界地図)の受容とも相まって、わずか半世紀余りの間に、日本古来の「武の鳩」は西洋由来の「和の白鳩」へと完全に上書きされたのです。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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