ブルンストロームステージ上肢判定法|迷いを防ぐ見極め基準と評価の要点
ブルンストロームステージ上肢判定法|迷いを防ぐ見極め基準と評価の要点にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
Q1:ステージ3とステージ4の境界を現場で最も確実に見分けるテストは何ですか?
A1:「肘伸展位での肩関節前方90度挙上」が最も確実な試金石です。ステージ3では肘を伸ばしたまま肩を前方に持ち上げようとすると、屈曲共同運動が誘発されて肘が曲がってしまうか、肩が外転してしまいます。体幹を直立位に保ったまま、肘が完全に伸展した状態で水平面(90度)まで腕を挙上できれば、共同運動からの分離が始まった証拠となり、ステージ4と確定できます。
Q2:手指のステージが上肢のステージより著しく低い場合、どのように解釈すべきですか?
A2:錐体路損傷の重症度と神経投射の解剖学的相違として極めて論理的な結果です。手指の巧緻運動を担う皮質脊髄路は、近位部を制御する経路に比べて脳虚血や出血の影響を直撃しやすく、回復にも長い時間を要します。手指のステージ遅れに引きずられて上肢近位部の訓練を停滞させるのではなく、上肢全体の近位分離(リーチ動作の獲得)を進めつつ、手指には装具療法や促通反復療法を段階的に組み合わせる方針が推奨されます。
Q3:評価中に患者の筋緊張が高くなり、判定がブレてしまう場合の対処法は?
A3:痙縮は精神的緊張や努力性の強まりに比例して増悪します。無理に全力で動かそうとさせるのではなく、「力を抜いて、リラックスした状態からゆっくり腕を前へ出してください」と声掛けを工夫します。また、数回の他動的な関節可動域運動(ROM運動)で過剰な緊張を落としてから、改めて規定肢位をとらせることで、再現性の高い客観的スコアを導き出すことができます。