オペラとミュージカルの違いは?歌い方やマイクの有無・歴史を徹底解説
オペラとミュージカルの違いは?歌い方やマイクの有無・歴史を徹底解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。
観客が最もダイナクトに衝撃を受けるのが、発声法と歌い方の決定的な違いです。オペラ歌手とミュージカル俳優では、身体の使い方も音の飛ばし方も根本から異なります。
オペラ歌手が用いるのは、長年の訓練によって培われる「ベルカント唱法」をはじめとするクラシックの声楽発声法です。マイクを一切使わず、喉や口腔、鼻腔、頭蓋骨まで身体全体を共鳴板として活用し、2,000人規模の大劇場の最後列まで生声を届かせます。オーケストラが大音量で鳴り響いていても、その周波数帯を突き抜ける特別な倍音成分(シンガーズ・フォルマント)を響かせるため、アンプやスピーカーの力を借りる必要がありません。
一方、ミュージカル俳優の歌唱は、地声をベースにした「ベルティング唱法」やポップス、ロック、ジャズなどの多彩な歌い方が特徴です。繊細なウィスパーボイスから力強いシャウトまで、登場人物の感情の機微をリアルに表現するため、高性能なマイクとPA(音響拡声装置)の存在が欠かせません。マイクがあるからこそ、日常の話し声に近いナチュラルな発音から爆発的なサビへの移行が可能になり、現代的なポップカルチャーと直結した迫力あるサウンドを生み出せます。