歌うアイスクリーム屋はなぜ消えた?コールドストーン閉店ラッシュの真相
歌うアイスクリーム屋はなぜ消えた?コールドストーン閉店ラッシュの真相の真相について、最新情報を取りまとめてご紹介します。
2005年11月、東京・六本木ヒルズに日本第1号店をオープンさせたコールド・ストーン・クリーマリー。最盛期には全国で70店舗以上を展開し、どこへ行っても軽快な歌声と鐘の音が響き渡っていました。しかし、2010年代半ばから急速に閉店が相次ぎ、一時は数店舗規模にまで縮小。この劇的な衰退理由には、外食ビジネスにおける構造的な課題が存在します。
第一の理由は、オペレーションの重さと回転率の限界です。一般的なアイスクリーム店がディッパーで盛って数秒で提供できるのに対し、コールドストーンは「注文を受ける」「石板の上で混ぜ合わせる」「歌のパフォーマンスを行う」という工程を経るため、1つの商品を提供するのに2分〜3分を要します。行列ができている間は活気があるように見えますが、客単価600円〜800円前後のデザート業態において、1時間あたりの客数上限(キャパシティ)が物理的に低すぎたことが、多店舗展開時の重い足かせとなりました。
第二に、商業施設内における「体験価値の陳腐化」が挙げられます。当初は「非日常のエンターテインメント」として消費されていた歌う接客も、日常的なショッピングモールに定着するにつれて、顧客側の目新しさが薄れていきました。さらに、2020年からのコロナ禍において「飛沫を伴う対面での歌唱パフォーマンス」が衛生面から完全に制限されたことは、ブランドの最大の武器を封じる決定打となりました。