極上プーパッポンカリーの真実|本場名店から簡単自作術まで徹底解剖
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日本国内で広く親しまれているプーパッポンカリーとは、タイ語で「プー(カニ)」「パッ(炒める)」「ポンカリー(カレー粉)」を意味する料理です。しかし、この料理はタイの伝統的な宮廷料理や農村の郷土料理ではなく、1969年にバンコクで創業した名門レストラン「ソンブーン・シーフード(Somboon Seafood)」の厨房で産声を上げた、比較的新しい「タイ中華料理」の傑作です。
タイ国政府観光庁の公式記録や現地の食文化資料によると、創業者の家族が当初、カニをカレー粉のみで炒めて提供していたところ、パサつきが目立ち顧客の反応は芳しくありませんでした。そこで試行錯誤の末、中国・潮州系移民の調理技術である「卵炒め」の手法を導入し、牛乳やナムプリックパオを加えて滑らかなソース仕立てにしたところ、瞬く間にバンコク中の食通を唸らせる看板メニューへと進化を遂げました。
歴代のタイ首相のみならず、日本の小泉純一郎元首相をはじめとする世界各国の要人が公式・非公式に訪れ、その味を絶賛したことで国際的な知名度を獲得しました。現在バンコク市内に複数店舗を展開するソンブーンの厨房では、生け簀から揚げたばかりの巨大な「黒オオワタリガニ(ノコギリガザミ)」を中華鍋の強火力で一気に炒め上げる光景が日々繰り広げられています。濃厚な赤橙色のオイルが浮かぶその豪快なビジュアルと奥深い風味は、半世紀を超えてなお、世界の美食家を惹きつけてやみません。