黒川雅之の神髄に迫る:Moma名作「Gom」から最新構想の全貌
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1967年に設立された株式会社黒川雅之建築設計事務所は、単なる建築設計の枠組みを軽々と飛び越える実験場であり続けた。住宅や商業施設を手掛ける傍らで、黒川はスプーン一本、ドアハンドルひとつに至るまで同じ情熱でスケッチを描き続けた。「建築とは家具の延長であり、プロダクトは建築の凝縮である」という信念がそこにはある。
銀座松屋を拠点に日本の優れたデザインを発信し続けた日本デザインコミッティーにおいても、黒川の存在感は際立っていた。各界のトップランナーが集う論壇で、彼は常に「道具が人間に与える無意識の影響」を説いた。人が椅子に腰掛けるとき、あるいはグラスを唇に当てるとき、身体は何を感じ取っているのか。彼の図面から立ち上がる空間は、いつも物質と身体が交わす親密な対話で満たされていた。