地震の横揺れはなぜ怖い?縦揺れとの違いと長周期地震動の最新対策

地震の横揺れはなぜ怖い?縦揺れとの違いと長周期地震動の最新対策の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

地震が発生した際、地中からは性質の異なる2つの波が放射されます。最初に到達するのが、進行方向と同じ向きに伸縮を繰り返す「P波(Primary wave:縦揺れ)」であり、その後に遅れて到達するのが、進行方向に対して直交する向きに揺れる「S波(Secondary wave:横揺れ)」です。

一般的に、P波の伝播速度が秒速約5〜7kmであるのに対し、S波は秒速約3〜4kmとやや遅い速度で進みます。この速度差があるため、まずカタカタと突き上げるような初期微動(縦揺れ)が届き、その数秒から数十秒後にぐらぐらと大きな破壊力を持つ主要動(横揺れ)が襲いかかるのです。気象庁が提供する緊急地震速報とS波の到達時間の関係もまさにこの原理を応用しており、震源近くで捉えたP波を瞬時に解析し、甚大な被害をもたらすS波が届く前に警告を発する仕組みになっています。

建築構造の観点から見ると、建物は上からの重力(垂直方向の力)を支えるように柱や壁が設計されているため、縦揺れに対しては比較的耐性を持っています。一方、水平方向に激しく揺さぶる横揺れは、柱を左右にしならせ、接合部をねじり切る「せん断力」を生み出します。構造物を破壊し、家具を一気に倒壊させる地震被害の大半は、この横揺れが引き金となって発生します。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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