2008年ガソリン価格高騰の真相!180円突破の背景と現在との違い
2008年ガソリン価格高騰の真相!180円突破の背景と現在との違いの基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
当時、日本国内でガソリン価格が180円を突破した理由は、為替要因ではなく国際原油市場そのものの暴騰にありました。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格は、2008年7月11日に1バレル=147.27ドルという史上最高値を叩き出しました。2000年代初頭には20〜30ドル前後で推移していた原油価格が、5倍以上に跳ね上がった計算です。
この歴史的な2008年の原油価格高騰には、実需と金融の双方が複雑に絡み合っていました。まず実需面では、北京オリンピックを目前に控えた中国やインドをはじめとする新興諸国が驚異的な経済成長を遂げ、エネルギー消費量を爆発的に拡大させていました。世界の原油余剰生産能力が日量100万〜200万バレル程度にまで低下し、供給不安が常に市場を緊張させていたのです。
さらに火に油を注いだのが、米国の住宅バブル崩壊に端を発する投機マネーの流入でした。サブプライム住宅ローン問題の深刻化によって株式や不動産市場に不安を覚えた欧米のヘッジファンドや年金基金が、資金の逃避先として選んだのが商品(コモディティ)市場でした。「新興国の需要により原油は枯渇する」「ピークオイル論(石油資源の枯渇説)」といった市場の物語に煽られ、巨額の投資資金が原油先物市場に雪崩れ込んだのです。
当時、日本経済は1ドル=100円前後の円高基調にあったため、為替による輸入価格の上昇圧力はある程度相殺されていました。それでもなお店頭価格が180円を超えたという事実は、当時の1バレル=147ドルという国際相場がいかに常軌を逸したバブルであったかを如実に物語っています。