なぜ上半身が反り返る?大臀筋歩行の正体と転倒を防ぐ改善リハビリ
なぜ上半身が反り返る?大臀筋歩行の正体と転倒を防ぐ改善リハビリとはどんな影響があるのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
歩行分析システム(3次元動作解析やAyumi Eyeなどの加速度センサーデバイス)を用いた近年の調査データによると、地域在住の要支援高齢者のうち、約18〜24%に軽度から中等度の立脚初期体幹後傾代償が確認されています。しかし、当事者本人が「お尻の筋肉が衰えている」と正しく自覚しているケースはほとんどありません。
リハビリテーション外来の現場で患者から聞かれる生の声を検証すると、特有の訴えが浮かび上がってきます。
「歩いているだけなのに、なぜか腰ばかりが痛くなって張り裂けそうになる」
「立ち上がるときに手すりを使わないと、後ろへひっくり返りそうになる」
「家族から『お腹を突き出して偉そうに歩いている』と注意されるが、まっすぐ立とうとすると膝や腰がガクガクして力が入らない」
自著や学会報告で歩行リハビリの第一人者が語るように、大臀筋歩行を呈する患者は、腰椎を過剰に前弯(反り腰)させて靭帯にぶら下がるため、二次的な重度腰痛や脊柱管狭窄症状を併発するリスクが極めて高いのが特徴です。本来はお尻が吸収すべき床からの衝撃をすべて腰椎と仙腸関節で受け止めてしまうため、骨や軟骨への構造的ダメージが加速してしまうのです。