萬屋錦之介の光と影|傑作『子連れ狼』から巨額借金と闘病の真相まで
萬屋錦之介の光と影|傑作『子連れ狼』から巨額借金と闘病の真相までの注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。
時代劇の頂点を極めた錦之介でしたが、その裏では過酷な金銭トラブルが進行していました。1960年代後半、自身の理想とする映画・映像作品を追求するために設立した「中村プロダクション」の経営が、莫大な制作費と興行不振によって次第に悪化していきます。
錦之介自身は天才的な表現者でありながら、経営面では純粋すぎる芸術家気質であり、制作費の際限ない投入や放漫な経営体制が重なりました。結果として1982年に会社は事実上倒産。個人保証をしていた錦之介のもとには、当時の金額で約14億円ともいわれる天文学的な負債が重くのしかかりました。自宅や財産を差し押さえられながらも、錦之介は自己破産を選ばず、「舞台と映像に出て身体一つで返す」と完済を誓って舞台に立ち続けました。