キウイ栽培で実がつかない理由とは?失敗を防ぐ育て方の極意2026
キウイ栽培で実がつかない理由とは?失敗を防ぐ育て方の極意2026に関するポイントを丁寧にまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。
キウイ栽培で確実に大玉果実を収穫するためには、技術介入度の高い「受粉」と「剪定」の2大作業をマスターすることが避けて通れません。
まず押さえるべきは、結実率を確実に跳ね上げるキウイ人工受粉のやり方です。作業のベストタイミングは、雌花が開花した当日または翌朝の、晴天かつ風の穏やかな午前8時から10時までの時間帯です。雄花を朝のうちに摘み取り、花びらを取り除いておしべの葯(やく)を雌花の放射状に伸びためしべの柱頭に直接優しく擦り付けます。
雄株と雌株の開花日がずれる場合に備え、農家が実践している「花粉の冷凍保存」を取り入れるのが現場の知恵です。先に咲いた雄花から花粉をパラフィン紙やチャック付き密閉袋に落とし、乾燥剤(シリカゲル)とともに冷凍庫(マイナス20℃前後)に入れておけば、約1年間は受粉能力を維持できます。受粉時には「石松子(せきしょうし:ヒカゲノカズラの胞子)」を増量剤として花粉に薄く混ぜ、市販の梵天(ぼんてん)や絵筆を使って雌しべに塗布すると、受粉箇所が赤色や黄色に色付き、作業漏れを防ぐことが可能です。
受粉作業と並んで樹の命運を分けるのが、キウイ剪定時期と冬の剪定法です。剪定の適期は12月中旬から1月下旬までと極めて厳格です。2月に入ると樹木内部で急速に根から吸水が始まり、切り口から大量の樹液が何週間も滴り落ちて樹勢を著しく消耗させる「水揚げ事故」を引き起こすためです。
冬剪定の鉄則は「結果母枝(けっかぼし)の更新」にあります。キウイは一度実をつけた節目からは翌年花芽が出ません。実がついた位置より先の充実した枝を使うか、あるいは主枝の近くから勢いよく伸びた新しい枝(予備枝)へと更新していきます。具体的には、前年実をつけた枝の着果痕より先にある太さ鉛筆以上の充実した部分で、基部から「5〜7芽」を残して切断します。細すぎる枝、日陰の枯れ枝、真上に跳ね上がった徒長枝は基部から躊躇なく間引くのが、風通しと受光環境を確保する秘訣です。
そして結実後の初夏に行うキウイ摘果のやり方も見逃せません。受粉から約1ヶ月が経過した6月中旬、自然落果が収まったタイミングで間引きを行います。1つの結果枝につき、基部や先端の変形果、扁平果、傷果を優先してハサミで切り落とし、中央部の形の良い果実を「2〜3個」に厳選します。この摘果を徹底することで、残された果実に養分が集中し、果重100g以上の大玉で糖度の高い果実が仕上がります。